こんにちは、ウェブロードの山口です。
今回の内容は苦手な方の多いサーバーのお話ですが、サイトを自社管理されている事業者の方は、ぜひ最後までお読みいただければと思います。
一般的にホームページは、4~5年も経てば見た目だけでなく構造的にも古くなってきます。
それはサーバーでも同じことが言えます。
通常、レンタルサーバーを借りて、そこにホームページのデータを入れて公開しますが、サーバー自体は物理的なパソコンと同じなので、どうしても時間経過と共に古くなっていきます。
今回は古くなったサーバーを新しいサーバーに移転させる際に、ぜひ知っておいてほしい内容をお届けします。
「サーバー移転」と聞くと専門的で難しい作業のように思える方も多いと思います。
僕がお客様に説明する際は、引っ越しに例えてお話することが多いです。

1.サーバー移転とは?
まず、サーバー移転とは「ホームページのデータを置いている場所を変えること」です。
サーバーは土地、ドメインはその土地に建っている家の表札のようなものだと考えてください。
例えば、今、A社のサーバーにホームページを置いているけれど、
「長年使っていて機能的に古くなった」
「別会社のより性能の良いサーバーに移転させたい」
「サポートが不十分である」
といった理由で、B社のサーバーに乗り換えたい、となったとします。
そのときに行うのがサーバー移転です。
実際に弊社のお客様でも、以前は安くて最低限の機能しかないレンタルサーバーを利用されていたのですが、サイトのリニューアルを機に更に機能が充実したサーバーへ引っ越しをされたお客様もいらっしゃいます。
サーバー移転の際には、運用しているドメインの「古いサーバーとの紐付けを外し」、「新しいサーバーに紐付け直す」という流れが必要になります。
サーバー移転は引っ越しで住所変更するのと同じ感覚です。
2.ドメインとIPアドレスの関係
住所変更の話をしましたが、インターネットにおける住所が「IPアドレス」です。
例えば「123.456.789.101」のような数字の羅列がIPアドレスです。
全てのドメイン(例:webroad.co.jp)は、このIPアドレスにひも付けられています。
つまり、
ドメイン = 表札
IPアドレス = 住所
サーバー = 土地(土地には必ず住所(IPアドレス)が割り当てられる)
と考えるとわかりやすいです。
サーバー移転をすると、土地(サーバー)が変わります。
すると住所(IPアドレス)も変わりますが、表札(ドメイン)は変わりません。
そのため、利用者はいつも通り「webroad.co.jp」(これが表札)と入力するだけで、問題なく新しい土地のホームページに、表札を見てたどり着けます。
ここで重要になるのが「DNSサーバー」という変換器です。
少し話が難しくなりますが、ご自身でホームページを運営しておられる事業者の方はぜひここからの項目も目を通していただければ幸いです。
3.DNSサーバー(ネームサーバー)の役割
DNSサーバーは、ドメインをIPアドレスに変換する役割を持っています。
例えば、ブラウザに「webroad.co.jp」と入力すると、DNSサーバーが「このドメインは「123.456.789.101」というIPアドレスのサーバーにありますよ」と案内してくれる仕組みです。
DNSサーバーは引っ越しにおける「案内所」の役割を担ってくれています。
案内所に正しい住所を登録すれば、訪問者は迷わず引っ越し後の新しいサーバーにたどり着けます。
実際の設定では、ご契約されているドメインの管理会社のコントロールパネルから「ネームサーバー情報」を入力することで設定します。
例えばエックスサーバーの場合、
ns1.xserver.jp
ns2.xserver.jp
という形で指定されたネームサーバーを入力します。
これで「このドメインはエックスサーバーの土地にあります」という情報が全世界に共有されます。
4.移転の注意点とよくあるトラブル
サーバー移転でよくあるトラブルは「メールが届かなくなる」というものです。
特に運営しているホームページと同じ独自ドメインのメールを利用している場合、ホームページだけでなくメールの設定(MXレコードや追加アカウント設定)も新サーバーで受ける設定に変更します。
これを忘れると、移転後に「メールが急に届かなくなった」という事態が発生します。
サーバー移転時のメールの設定は複雑ですので、ここでの詳細説明は省きます。
お使いのサーバーのマニュアルを確認していただくことになります。
このように、サーバーを移転する場合はホームページだけで完了するのではなく、同じドメインでメールアドレスの設定をして使っている場合は、メールも含めて移転の確認をすることが必要です。
5.サーバー移転の進め方
具体的なサーバー移転の流れは下記になります。
1)現在利用しているサーバー会社とドメイン管理会社を確認する
2)新しいサーバーを契約する
3)新しいサーバーにホームページのデータを移す
4)MXレコードなどメール設定も確認する(必要があれば、メールソフトのアカウントの追加を行う)
5)ドメイン管理画面でネームサーバーを新サーバーのものに変更する
6)数時間~3日程度は旧サーバーと新サーバーを併用して問題がないか確認する
大まかにはこの流れになります。
6.まとめ
ドメインとサーバー移転の仕組みを理解すると、ホームページ運営の安心感が高まります。
・ドメインは表札(自分自身の持ち物)
・サーバーはホームページを置く土地
・IPアドレスは住所に相当するもの
・DNSサーバーは案内所
というイメージを持っていただければ大丈夫です。
もしサーバー移転を考えておられて、自社で対応するのが難しいと思われた場合は、弊社までご相談ください。
どのような形で移転するのが望ましいか、個別のケースに沿ってご提案させていただきます。
実際の移転作業はもちろん、移転計画の立案からトラブル対応まで、この20年弱で100件以上のサーバー移転を行ってきた経験やノウハウを元に、安全なサーバー移転をサポートさせていただきます。
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編集後記
ウェブサイトのサーバー移転関係は、最近では途切れることがないほど継続的に案件をご依頼いただいております。
お客様の事業規模やお使いのサーバー、Webサイトの管理状況などによって対応方法も千差万別です。
数日から、場合によっては数週間にわたって慎重な対応が要求される仕事になりますが、今後ますます増えていく内容であると感じています。
今月も最後までお付き合いくださいまして本当にありがとうございました。
また次月のメルマガでお会いしましょう!
投稿者プロフィール

- 2004年頃の会社員時代からブログ作成を始める。ブログ作成が楽しくなり、そのまま趣味が高じて2006年にホームページ制作で起業、2008年に株式会社ウェブロードを設立。現在は、個人・中小事業者のWordPressサイト制作・改善を中心に、Web業界18年の知識と経験を生かして、大型案件のWebディレクターとしても活動中。 プロフィールはこちら
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