こんにちは、ウェブロードの山口です。
今回はホームページを小さく始めて大きく育てていくことを前提に、長く運営していく上で欠かせない「ドメイン構造」についてお話しします。
ホームページは成長していく過程で構造や構成を途中で変える必要が出てきます。
サイトが小さいうちから「どのようなドメイン構造を取っておけば良いか」という知識を持っていると、将来サイトが大きくなったときに、ユーザーが情報を見つけやすいサイト構造を維持することが出来ます。
その観点から、ディレクトリ(フォルダ)、サブドメイン、そしてその使い分けについて解説していきます。

ディレクトリ(フォルダ)とは
まずは「ディレクトリ(=フォルダ)」についてです。
例として、弊社のドメイン webroad.co.jp を取り上げます。
トップページは「https://webroad.co.jp/」というURLで表されますが、ここで最後の「/」以降の部分がディレクトリにあたります。
WordPressでは、固定ページがこのディレクトリ構造で整理できます。
カテゴリーページやアーカイブページも同様で、スラッシュで区切られた部分に多数の投稿ページがぶら下がるイメージです。
例えば「/blog/」というディレクトリを作れば、その下に「/blog/記事名/」のようにブログ記事が蓄積されていきます。ブログのトップページが「/blog/」にあたり、その下に多数の記事ページが存在する形です。
また、URLの「www」の有無についても、昔は「www」を付けてサイトのURLを表記するのが一般的でしたが、今は省略するサイトも増えています。
両方を使えるようにしてしまうとURLが二重化し、ブランド統一性を損ね、SEO的にもwww有る無しでパワー分散してしまいますので、どちらか一方に統一することが大切です。
WordPressの場合は管理画面の一般設定から簡単に統一設定できます。
サブドメインとは
次に「サブドメイン」についてです。
サブドメインとは「www」の部分を別の文字列に置き換えた形で、新たなサイトを展開する方法です。
例えば弊社のURLで考えますと「https://blog.webroad.co.jp/」のように「blog」をサブドメインに設定すれば、ブログ専用サイトを構築できます。
さらに、サブドメインは支店や拠点ごとのサイト分けにもよく使われます。
例を挙げると
- nishinomiya.webroad.co.jp
- tokyo.webroad.co.jp
- osaka.webroad.co.jp
- kyoto.webroad.co.jp
といった形で、地域ごとに分けて運営できます。
それぞれに管理者を置き、独自に運営できるため、大規模な組織やフランチャイズ展開などに適しています。
実際、過去に弊社でも飲食店フランチャイズの事例で、10店舗程度のサブドメインを作り、各店舗専用のサイトを構築したことがあります。
各店舗が独立性を持ちながらも、全体として統一感を出すことができます。

ディレクトリとサブドメインの使い分け
ここで大事なのが「ディレクトリとサブドメインをどう使い分けるか」です。
通常はディレクトリ形式を採用することが多く、WordPressでも基本的にディレクトリ形式を取ります。
1つのドメインの下で、スラッシュ区切りでページやカテゴリを増やしていく運用が最も一般的です。
一方で、サブドメインを使うケースは「管理者を分けたいとき」や「全く別のサイトとして展開したいとき」です。
大規模サイトや複数拠点を持つ企業でよく使われる方法です。
例として、Yahoo!を挙げてみましょう。
- Yahoo!トップページ → yahoo.co.jp
- Yahoo!オークション → auctions.yahoo.co.jp
- Yahoo!地図 → map.yahoo.co.jp
- Yahoo!ファイナンス → finance.yahoo.co.jp
このように、大規模サービスではサブドメインで完全に分離し、それぞれを独立したサイトとして運営しています。
中小企業や一般的なコーポレートサイトであれば、基本的にはディレクトリ形式で十分です。
カテゴリー別にページを分け、必要に応じて階層構造を工夫すれば運営できます。
WordPressマルチサイト化という選択肢

応用的な話として「WordPressのマルチサイト機能」も紹介しておきます。
これは、1つのWordPressをインストールするだけで、複数のサブドメインやディレクトリをまとめて運用できる仕組みです。
例えば、通常であれば「nishinomiya」「tokyo」「osaka」「nagoya」という4つのサブドメインを作ると、それぞれにWordPressをインストールしなければなりません。
しかしマルチサイト化すれば、1つのWordPressで複数のサイトを運営できるので、システムの負担を軽減できます。
マルチサイト化は上級者向けの設定ですが、大規模な運営を検討する場合には選択できる候補の一つとして知っておくと便利です。
まとめ
今回の内容を整理すると以下の通りです。
- 一貫したテーマで運営するならディレクトリ形式が適している
- テーマが異なる、あるいは運営主体を分けたい場合はサブドメインが効果的
- 大規模サイトではマルチサイト化という方法もある
ほとんどの事業者様の企業サイトではディレクトリ形式で問題ありません。
ただ、将来サイトを大きくしていく計画がある場合は、サブドメインの活用やマルチサイト化も視野に入れることになります。
企業サイトとネットショップを同一ドメインで運営するなどどのようなドメイン戦略をとることが良いかというのは事業者それぞれによって異なります。
SEOを重視するのか、ブランディングを重視するのか、その他、何を重視するかによってドメイン戦略は異なってきます。
サイトのリニューアルや新規制作サイトの企画前のドメインのご相談対応も行っておりますので、気になる方はお気軽にこちらのフォームからぜひご相談ください。
投稿者プロフィール

- 2004年頃の会社員時代からブログ作成を始める。ブログ作成が楽しくなり、そのまま趣味が高じて2006年にホームページ制作で起業、2008年に株式会社ウェブロードを設立。現在は、個人・中小事業者のWordPressサイト制作・改善を中心に、Web業界18年の知識と経験を生かして、大型案件のWebディレクターとしても活動中。 プロフィールはこちら
最新の投稿
お知らせ2025年9月19日ドメインのディレクトリとサブドメインの使い分けを徹底解説
メルマガバックナンバー2025年9月18日サーバーを移転させる時に知っておいてほしいこと
お知らせ2025年9月7日個別対応メールを記事化する最強のSEO手法|質問への返信を集客コンテンツに
お知らせ2025年9月4日ホームページからの受注が増えるブログ戦略|人で選ばれる時代の集客術
お問合せフォームはこちら
弊社サービスをご検討いただきありがとうございます。
こちらのカテゴリ内のご質問と回答で解決できない場合は、ぜひ下記フォームよりお問い合わせください。ご相談・お見積りのご依頼は無料です。
お申込前のお打ち合わせはメール/お電話/GoogleMeet等オンラインでもご対応可能です。全国からお問い合わせを受付けています。 翌営業日を過ぎても弊社からの連絡がない場合はメールが届いていませんので、大変お手数をお掛けしますが、下記メールアドレスにご連絡ください。