こんにちは。ウェブロードの山口です。
今回は、「詳細はお問い合わせください」では、お問い合わせは来ない、というお話をしてみたいと思います。
「詳細はお問い合わせください」が通用していた時代
さまざまなホームページや会社のウェブサイトを見ていますと、サービスページに「詳細はお問い合わせください」という形で配置しているバナーをよく目にします。
そこからクリックしてお問い合わせフォームに飛ぶ導線ですね。
しかし実はこれは、ホームページが少なかった時代の産物なんです。
そもそもインターネット上にホームページが少ない時代は、自分が望む情報を書いているホームページというのは非常に貴重でした。
ですから、自分が欲しい情報が書かれているサイトや、自分の求めている商品・サービスを販売している会社を見つけたら、そのホームページが簡単な素人っぽいデザインだったとしても、お問い合わせが自然に発生していたのです。
つまり、「詳細はお問い合わせください」で問い合わせをもらうというやり方は、当時のインターネット環境に合っていたとも言えます。
現代では「お問い合わせフォーム」そのものがハードルに
しかし今は、個人情報の扱いに対する意識が高まり、「お問い合わせフォーム」に個人情報を入力して送信する行為自体が心理的なハードルになっています。
たとえば2015年頃までは、企業がお問い合わせフォームに多くの項目を設けていました。
- 名前
- 生年月日
- 住所
- 電話番号
- FAX番号
- 「なぜ当社を選びましたか?」などのアンケート項目
こうした質問を入れて、できるだけお客様の情報を集めようとしていました。
ご承知の通り、その情報を元に顧客データベースを作ることが目的でした。
ところが今では、そのように多くの情報を入力して送信してくれるユーザーはほとんどいません。
「お問い合わせはしたいけれど、個人情報はできるだけ出したくない」これが現代のユーザー心理です。
ですから企業としては、入力項目を減らす方向に進むのが自然な流れです。
名前とメールアドレス、そして問い合わせ内容だけ、あるいは「資料請求」などのチェックボタンだけのような、できるだけシンプルなフォームが主流になっています。
「詳細はお問い合わせください」が機能しない理由
このような時代背景の中で、「詳細はお問い合わせください」というリンクをサイドバーやページの最後に置いても、クリックされることはほとんどありません。
現代のインターネットユーザーは、自分で検索してアクセスしたページだけを見て離脱する傾向が強くなっています。
ですから、その最初に開かれたページ、つまりランディングページ(LP)の中で、どれだけ情報を伝えきれるかが勝負になるのです。

ランディングページで「すべてを伝える」ことが基本
ランディングページとは、GoogleやYahooなどの検索結果からクリックして最初に表示されるページのことです。
よくある1枚構成のLPは、会社情報・商品紹介・お客様の声・Q&Aなどを1ページにまとめ、最後に「申し込み」や「購入」ボタンが設置されています。
この1ページの中で、会社や商品のことがすべて分かり、すぐにお問い合わせや購入ができる、それが理想的なランディングページの姿です。
つまり、アクセスしたページで“すべてを伝える努力”をすることが、お問い合わせ獲得の一番の近道なんです。
お問い合わせフォームは「ページ内完結型」が理想
さらに、ボタンをクリックして別ページに飛ばすのではなく、そのページの中にお問い合わせフォームを埋め込んでおくと効果的です。
ウェブロードのサイトでも同じ構成を採用しています。
このページの下部に、そのまま入力できるお問い合わせフォームを設置しています。
これにより、別ページに遷移して入力するという手間が省け、ユーザーが離脱しにくくなります。
つまり、「詳細はお問い合わせください」ではなく、「このページを見ればすべての詳細が分かる」状態にすることが必要です。
そうしておかないと、ユーザーは「情報が足りない」と感じてすぐに離脱してしまいます。
ユーザーは「事前にすべてを知りたい」
もちろん、今でも「詳細はお問い合わせください」でお問い合わせてくださる方はいます。しかしその数は確実に減っています。
現代のユーザーは、お問い合わせの前にほとんどの情報を知りたいと思っています。
商品やサービスの詳細だけでなく、価格の目安、会社の信頼性、担当者の人柄など、できるだけ多くの要素をウェブ上で確認してから行動したいのです。
ですから、企業としてはウェブ上でできる限り情報をオープンにすることが大切です。
「問い合わせをしなくても、ある程度のことが分かる」状態を作っておかないと、多くのユーザーを取りこぼしてしまいます。
情報を出し惜しみしない企業が選ばれる
情報を出さないことは「もったいない」の一言に尽きます。
詳細を隠してしまうと、見込み客は他社のサイトに流れてしまう一方で、情報を丁寧に公開している会社には、自然と信頼が集まります。
その結果、
「この会社なら安心して問い合わせできる」
「ここまでしっかり説明してくれているなら信頼できそうだ」
そう感じてもらえるようになるのです。
ウェブ上での信頼構築は、この情報公開の姿勢から始まります。
「これだけ丁寧に情報を出してくれる会社なら、個人情報を提供しても大丈夫だろう」とユーザーに感じてもらう積み重ねが、「お問い合わせ」や「購入」という行動につながっていくわけです。
情報公開は「労力」ではなく「投資」
「ここまでページを作り込むのは大変そうだ」と感じる方も多いと思います。確かに、詳細なコンテンツを作るには時間も労力もかかります。
しかし、それは「コスト」ではなく「投資」と考えてほしいのです。
情報をきちんと整理し、ユーザーが求める内容をページ内で完結できるようにすることは、長期的に見れば必ず成果につながります。
ランディングページを整備し、そこに誠実な情報を載せるその積み重ねこそが、信頼を生み、お問い合わせを生む最短ルートです。
「詳細はお問い合わせください」では、もう動かない
これからの時代、「詳細はお問い合わせください」ではユーザーは動きません。
アクセスしてくれたそのページの中で、
「知りたい情報がすべて載っている」
「ここに問い合わせれば安心できそうだ」
そう思ってもらえるようにしておくことが、SEOコンテンツ集客の基本になります。
出し惜しみせず、誠実に情報を届けることが信頼を生み、結果としてお問い合わせや購入につながっていきます。
ぜひ自社のページを見直してみてください。「詳細はお問い合わせください」と書かれた部分があれば、今こそそれを見直すチャンスです。
お客様に信頼されるウェブサイトとは、すべてをオープンにしているサイトです。
その姿勢こそが、これからの時代に選ばれる最大の理由になります。
ウェブロードではそのような情報をお客様と一緒に作成し、並行して現在お手持ちのサイトを改善していくサービスを提供しておりますので、ご興味のある方は下記ページをご参照ください。
SEOサイト改善&コンテンツ制作サービス
このページの内容をAIに対談させた音声です↓ このサービスは、「畑を耕して、作物を育てて、売り場に並べる」作業の代行です。 土壌(サイト構成)を整えて、種(キーワード)を選び、水やり(記事投稿)を続け、実った成果を多くの […]
投稿者プロフィール

- 2004年頃の会社員時代からブログ作成を始める。ブログ作成が楽しくなり、そのまま趣味が高じて2006年にホームページ制作で起業、2008年に株式会社ウェブロードを設立。現在は、個人・中小事業者のWordPressサイト制作・改善を中心に、Web業界18年の知識と経験を生かして、大型案件のWebディレクターとしても活動中。 プロフィールはこちら
最新の投稿
ご質問に対する回答2025年10月10日500文字のブログ記事は本当に良くないのか?SEOの観点から考察する
お知らせ2025年10月9日「詳細はお問い合わせください」ではお客様は来ない
お知らせ2025年10月9日ホームページの内容は「同業者」を意識するな
お知らせ2025年9月19日ドメインのディレクトリとサブドメインの使い分けを徹底解説
お問合せフォームはこちら
弊社サービスをご検討いただきありがとうございます。
こちらのカテゴリ内のご質問と回答で解決できない場合は、ぜひ下記フォームよりお問い合わせください。ご相談・お見積りのご依頼は無料です。
お申込前のお打ち合わせはメール/お電話/GoogleMeet等オンラインでもご対応可能です。全国からお問い合わせを受付けています。 翌営業日を過ぎても弊社からの連絡がない場合はメールが届いていませんので、大変お手数をお掛けしますが、下記メールアドレスにご連絡ください。