ユーザーがキーワード検索しても、特定のサイトをクリックせずに、検索結果だけで情報収集が完結することが増えています。

特に情報を知りたいだけのキーワード検索ではこれが顕著で、これは「ゼロクリック検索」と呼ばれています。

例えば、BtoBのキーワード検索で「産業用ロボット」という検索キーワードで検索結果が表示されたと仮定してみましょう。

検索結果のファーストビューでは次のような表示がされています。

この検索キーワードでは、特定の産業用ロボットの購入やカスタマイズといったビジネスに繋がるキーワードかどうかの意図が分かりにくいため、一般的には情報収集をしているキーワードと捉えられます。

情報収集だけのキーワードでは広告が出ないことが多いのです。

検索結果のSEOで1位になっている情報サイトでは、産業用ロボットの種類や特徴、選び方などのコンテンツが書かれていて、記事の最後には自社の産業用ロボットの商品リストにユーザーを案内して行く導線になっています。

BtoBや士業、高粗利商材等では、自社の商品やサービス情報のページをしっかりと作成した上で、商材に関するアドバイザー的な情報コンテンツを作成し、そこに集客をして行くというのがコンテンツ集客であり、SEOの王道です。

ただ、これもクリックをして自社サイトにアクセスしてもらわなければ、その目的を達成したとは言えません。

こちらのサイトもSEOで1位になっているのですが、1位に表示されたこのサイトのすぐ下に下記画像のように「関連する質問」というブロックで4つの質問項目と回答が並んでいます。

1位の株式会社スギノマシンの次の2位にキーエンスのサイトが表示されています。

SEO的にはキーエンスが2位になっているのですが、この関連する質問には実はSEO的には重大な仕掛けがあります。

それは関連する質問の右端にある∨を開けると、どんどん質問項目が増えて行く、検索順位に大きな影響を及ぼす検索結果の動作です。

下記は2回ほどクリックして∨を開けた後の状態ですが、画像で見えているだけでも関連する質問が8個に増えています。

そのうちの一番上の関連質問をクリックして開きますと、下記のような表示になります。

開いた段階で、こちらのFAプロダクツというサイトの情報コンテンツページが、突然SEOの2位に躍り出るということになります。

こうなると元々の検索結果で2位や3位だったサイトが、関連する質問をカチカチクリックしたユーザーにとっては、8位や9位、それ以下になるようなことが発生しています。

少し縦長の画像になりますが、どんどん長くなるのでイメージを見ていただくために載せてみます。(クリックで画像を拡大できます)

このように、関連する質問をたくさん開くと、どんどん検索順位が押し下げられますので、関連する質問が検索結果を占有するようになります。

もう一つ事例を見ていきましょう。

例えば、弊社のビジネスと関連が深い「ホームページ制作」というキーワードの検索結果をGoogleクロームのシークレットウィンドウで表示させると下記画像のようになります。

SEOで1ページ目の1位~9位までを、画像の中で赤丸で順位を書いてみました。

1ページ目は1位から10位まで表示されると思うのですが、確認したところ9位までになっていました。

番号を記載せず黄色で網かけした項目のどれかが順位として認識されているのかもしれません。

SEO1位の上に、スポンサーサイトが4サイト
SEO1位と2位の間に「関連する質問」
SEO6位と7位の間に「お店やサービス」「画像」
SEO9位の下に、スポンサーサイトが3サイト
その下に「他の人はこちらも検索」

情報が盛りだくさんになっているのがお分かりになると思います。

では、あなたの戦っている検索結果のキーワードが、この「関連する質問」が表示されるキーワードの場合はどのように対策すればよいのでしょうか?

ゼロクリック検索対策

サイト運営者はこのような検索結果の状況があったとしても、SEOに力を入れて行くことに変わりはありません。

結局はユーザーが求めているコンテンツを提供し続けるということになるのですが、下記を意識したコンテンツ作りで、関連する質問に出力されやすくなったり、検索結果の画面上で要約文が表示されたり(強調スニペットといいます)、といった表示がされる可能性が高くなります。

1.コンテンツの要約を意識する

ユーザーの検索意図を考え、結論を先に書く。わかりやすい要約形式のコンテンツを提供します。

これにより、検索結果でタイトルとともに大きく要約文章が表示される「強調スニペット」として取り上げられる可能性が高まります。

また、結論や要約文章が分かりやすくサイトのコンテンツの中で配置されていることで、ユーザーが検索したキーワードとの関連性が高い場合は「関連する質問」にも取り上げられやすくなります。

2.ユーザーの検索意図を理解したキーワードの選定

ユーザーがどのような質問を検索しているか、 Googleのサジェスト(検索する際にキーワード候補として複数の単語が表示されることをサジェストといいます)や、「関連する質問」を分析し、自社サイトのコンテンツもユーザーの疑問や質問に対する回答を示すようなコンテンツにするという方法もあります。

これら1.2.を満たすSEO施策やコンテンツ制作は、下記サービスでご提供しておりますので、SEOにもっと力を入れていきたい方は、ぜひこちらからお問い合わせください。

投稿者プロフィール

山口 敦
山口 敦
2004年頃の会社員時代からブログ作成を始める。ブログ作成が楽しくなり、そのまま趣味が高じて2006年にホームページ制作で起業、2008年に株式会社ウェブロードを設立。現在は、個人・中小事業者のWordPressサイト制作・改善を中心に、Web業界17年の知識と経験を生かして、大型案件のWebディレクターとしても活動中。 プロフィールはこちら

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