ウェブロードへのお問い合わせは、「ホームページを新しく作りたい」という相談よりも、今あるWordPressサイトをどう管理していくかという相談のほうが圧倒的に多くなっています。
しかも、いただくメールを読んでいると、お悩みの入り口には共通点があります。
AIで直近半年のお問い合わせの傾向を分析すると下記のような状況でした。
- 前の制作会社と連絡が取れなくなった/廃業してしまった
- 社内の担当者が一人で抱えていて、その人がいなくなると誰も分からなくなる
- 何年もWordPressのバージョンを上げていない
- プラグインのライセンスが切れたまま放置している
- セキュリティ委託先を探しているが、何をどこまで頼めばよいか分からない
こうした状況は、業界を問わず、会社規模を問わず、本当によく起こっています。
私自身、20年近くWordPressサイトの運用に携わってきましたが、ここ1〜2年は増えている印象です。
この記事では、WordPressサイトの保守管理を外部に委託しようとしているご担当者様が、業者選びのときに確認すべき7つのポイントをまとめました。
「今、自社のサイトが何に困っているのか」「どんな業者に頼めば解決するのか」整理のご参考にしていただければ幸いです。

そもそも、WordPressの保守って何をするもの?
WordPressのサイトは、公開した瞬間が完成ではなく、そこからずっとメンテナンスが続きます。
車で言えば、納車したあと車検も点検もしなければ、だんだん走らなくなるのと同じです。
具体的に必要な作業を大きく分けると、次のようになります。
- WordPress本体のバージョンアップ
- プラグイン・テーマのアップデート
- PHPバージョンの更新対応
- SSL証明書の更新
- ドメイン・サーバーの契約管理
- 定期バックアップ
- セキュリティ設定の点検
- 不具合発生時のトラブル対応
- テキストや画像の軽微な修正
「バージョンアップくらい管理画面から赤くなっている「更新」ボタンを押せばいいだけなのでは?」と思われるかもしれません。
しかし、プラグイン同士の相性やテーマとの兼ね合いで、更新した瞬間にサイトが真っ白になるといったことはよくある話です。
古いサイトであるほど、このリスクは高くなります。
1. 「他社が作ったサイトでも引き受けてもらえるか」を最初に確認する
委託先を探し始めて最初にぶつかる壁が、「制作は自社じゃないので保守は受けられません」という断り文句です。
これは制作会社側の本音で言えば、他社制作のサイトは中身の構造が分からず、触った瞬間に壊れるリスクがあるため、敬遠されやすいのです。
弊社も他社制作のサイトの保守管理をお引き受けする際には、調査時間や修正の労力が費用対効果に合わず、ほとんどの場合で持ち出しになっています。
しかし、実はここに本当に困っているお客様と、受けられる業者との大きなミスマッチがあります。
保守を委託したい方の多くは、そもそも「前の制作会社からの納品後、保守管理を受けてもらえなかった方(制作物の納品のみのサービスしか提供していない制作会社)、もしくは高額な保守管理を別会社で依頼している方、もしくは自前で乗り切ろうとしているが対応できなくなった方」だからです。
- 他社制作サイトでも保守を受け付けているか
- 他社制作サイトの場合、料金は変わるか
- 引き継ぎ前に現状調査(どんな構造か、更新できる状態か)をしてくれるか
ちなみに弊社では、他社制作のWordPressサイトも日常的に保守を引き受けています。料金設定は下記のページに詳しく書いております。
WordPress保守管理(委託管理)
このサービスは、「持ち家の定期点検・メンテナンス」のようなものです。屋根(サーバーやドメイン)が傷んでいないか、配線(コードやプラグイン)が正常に動いているか、古くなった設備を取り替える(プログラムのアップデート)必要が […]
他社サイトのほうが高いのは、中身を把握する工数や、更新時の予期せぬ不具合に対応するためのリスクコストが上乗せされているからです。
2. 「バージョンアップ時に不具合が出たらどうなるか」を聞いておく
保守契約を結ぶときに、意外と見落とされがちなのが「もし更新作業で何か壊れたとき、誰が直すのか」という論点です。
WordPressは頻繁に本体やプラグインのアップデートが行われ、更新のたびに何かしらの不具合が発生するリスクを抱えています。
特に以下のようなサイトは要注意です。
- 7〜8年以上前に作られたサイト
- 独自カスタマイズが多く入っているサイト
- 会員システムやネットショップが組み込まれているサイト
- ページ数が非常に多いサイト
- 他社制作でテーマやプラグインの使われ方が不明なサイト
委託先を選ぶときに確認しておきたいのは、次の2点です。
- バージョンアップ起因の軽微な不具合は、月額料金内で対応してくれるか
- 大きな改修が必要な場合、事前に見積もりを出してから作業するか、勝手に進められないか
「月5,000円で全部やります」のような極端に安い業者の場合、更新作業自体を省略していたり、不具合が出ても対応範囲外として追加費用を請求されたりするケースがほとんどです。
複数のテンプレートの修正作業や、調査分析作業、プログラムの書き換え作業やサイト全体との整合性を合わせた調整作業などは、ほとんどの場合、1時間や2時間でできる作業ではありません。
数日かけてしっかりと時間を確保して行う必要があることがほとんどです。
料金の安さだけで選ぶと、結果的に追加が嵩んで高くつくことになります。

3. 「担当者がつくのか、窓口が都度変わるのか」は集客や売上に直結する
意外に軽視されがちですが、保守を誰が担当するのかは、長期の満足度を大きく左右します。
大手の保守サービスによくあるのが、「メールを送るたびに違う担当者が返信してきて、過去の経緯を毎回説明し直さないといけない」というパターンです。これは管理コストが自社側にじわじわ溜まっていきます。
- 専属の担当者が付くか
- 連絡手段は何か(メールのみ/電話可/Slack可 など)
- 連絡への返信はどのくらいの速度か
弊社の場合は、お客様ごとに専属担当者を決めています。
また、伴走サポート以上のサービスであれば、Slackのチャンネルを共有してリアルタイムでやり取りさせていただいています。
「数十分で終わる修正依頼を、制作会社から何日も連絡が来ないまま放置される」という不満は、これで解消できます。
4. 「セキュリティ対策に何を含むのか」を具体的に聞く
委託候補のサービスページに「セキュリティ対策も含みます」と書かれていても、その中身は業者によって大きく異なります。
先日いただいたお問い合わせの中に、こんな仕様書をお送りいただいた事例がありました。
- WordPressのバージョンを最新の状態に保つ
- プラグインを最新の状態に保ち、動作確認を行う
- 正常に動作しない場合は、影響を事前に書面で報告する
いただいた仕様書そのままではありませんが、公的機関や大きな組織ほど、仕様書ベースで保守委託先を選びます。
そして、その際によく聞かれるのは、抽象的な「セキュリティ対策」ではなく、具体的にどのプラグインでどんな攻撃に備えているか、復旧費用は含められるのか、日常的な監視はどのような体制か?というところです。
確認しておきたいのは、最低でも次の項目です。
- WAF(ウェブアプリケーションファイアウォール)の設定・確認
- ログイン試行回数の制限
- 脆弱性情報の監視(JVN脆弱性レポートなど)
- 定期的なユーザー権限の見直し
- 不正ログイン時の通知
- SSL証明書の期限管理
「何となく安心」ではなく、項目として挙げられるものがあるかを基準にすると、業者の実力が見えてきます。
弊社の場合はこちらの記事にあるような対応を日常的に行っておりますので、ご自身のサイトでそのような管理項目があるかと併せてご確認してみてください。
WordPress保守管理時のセキュリティ確認事項16項目
WordPressのユーザー名は自由に決めることができますが、昔のWordPressサイトで未だに過去のデフォルトのユーザー名である「admin」を使っている方も見受けられます。 この場合直ちにユーザー名の変更をする必要 […]
5. 「バックアップの頻度と保存場所」で復旧力が決まる
万が一サイトが壊れた・攻撃を受けた・誤って消してしまった、というときに頼りになるのはバックアップです。
ここの扱いが雑な業者は避けたほうがよい領域です。
- バックアップの頻度(月1回なのか、週1回なのか、日次なのか)
- 保存場所(サーバー内だけではなく、外部ストレージに退避しているか)
- 保管期間(何世代分残しているか)
- 復元にかかる時間の目安
- データベースとファイルの両方を取っているか
「月1回データベースバックアップを取得し、All-in-One WP Migrationでサイト全体のエクスポートも月1回実施、保存先はサーバーの外にある別ストレージ」というところまで具体的に説明できる業者なら、安心材料になります。
弊社では上記の形で管理・保管しております。
6. 「対応範囲外」の線引きが明文化されているか
保守委託で一番トラブルになりやすいのが、「どこまでが月額料金に含まれていて、どこからが別料金か」という線引きです。
「軽微な修正」と一言で書かれていても、業者によって定義はバラバラです。
- テキストの追加・修正は含まれるか
- 画像の入れ替えは含まれるか
- 新しいページの追加は含まれるか
- スマホ表示の崩れ対応は含まれるか
- プラグインの新規導入は含まれるか
- ページの大幅なデザイン変更は含まれるか
ここは契約前に「こういう作業は含まれますか?」と具体例を3〜4個挙げて聞いてしまうのが一番確実です。
電話などの口頭ではなく、メールやチャットなど文面で残しておくと、後々の認識のズレを防げます。
7. 「制作会社から伴走型に移れるか」という視点で見る
ここ数年、お問い合わせで増えているのが、「AI時代に合わせてSEOや集客をどう設計し直すか」という相談です。
実際に先日も、長くお取引いただいていたお客様から「ネット広告の運用を停止して、SEOを軸にした集客にシフトしたい。複数サイトを並行して運用したい」というご相談をいただきました。
こうした相談に、単なる「バージョンアップ業者」では対応できません。
保守委託先を選ぶなら、できれば次の視点でも確認しておくと長く使えます。
- SEOの基本的なアドバイスができるか
- Google AnalyticsやSearch Consoleを見て改善提案ができるか
- 記事制作やコンテンツ運用の相談ができるか
- サイト全体の運用方針を一緒に考えてくれるか
「守り」だけでなく、「攻め」にも踏み込んでくれる業者を選んでおくと、事業の変化に合わせてサイトも動かしていけます。
まとめ~保守委託は「いちばん相性のいい相手を長く」が正解
ここまで読んでくださったご担当者様にお伝えしたいのは、WordPressの保守は、一度相性のよい業者と出会えれば、5年・10年と続く付き合いになるということです。
弊社でも、2008年に制作させていただいてから18年以上、同じお客様の保守をずっと担当させていただいているケースが、ありがたいことに複数の会社様であります。
長く続けていくなかで、サイト全体の癖も、担当者の方のお仕事の進め方も、事業の変化のタイミングも把握できるようになるので、年を追うごとに連携が楽になっていきます。
もし今、次のような状態にあるのでしたら、早めに動かれることをおすすめします。
- WordPressのバージョンが5年以上前のまま
- PHPのバージョンが古いとサーバー会社から警告が来ている
- 前の制作会社と連絡が取れない/廃業している
- 社内担当者が一人で抱えていて属人化している
- プラグインのライセンスが切れたまま放置している
放置している期間が長いほど、更新作業は難しく、費用も高くなっていきます。
弊社のWordPress保守管理サービスは、他社制作サイトのお引き受けにも対応しており、ドメイン・サーバー管理からプラグイン更新、バックアップ、セキュリティ対策、軽微な修正まで含めて月額19,800円(税込)で承っています。詳しくは下記のページをご参照ください。
WordPress保守管理(委託管理)
このサービスは、「持ち家の定期点検・メンテナンス」のようなものです。屋根(サーバーやドメイン)が傷んでいないか、配線(コードやプラグイン)が正常に動いているか、古くなった設備を取り替える(プログラムのアップデート)必要が […]
ISMS認証(ISO/IEC 27001:2022)も取得済みですので、情報管理の体制が求められる公的機関・医療機関・社会福祉法人・上場企業様からのご依頼にも対応可能です。
ご相談・お見積りは無料です。「今のサイトが今どういう状態か、まず診断してほしい」というお問い合わせだけでも歓迎ですので、お気軽にお声がけください。
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投稿者プロフィール

- 2004年頃の会社員時代からブログ作成を始める。ブログ作成が楽しくなり、そのまま趣味が高じて2006年にホームページ制作で起業、2008年に株式会社ウェブロードを設立。現在は、個人・中小事業者のWordPressサイト制作・改善を中心に、Web業界20年の知識と経験を生かして、自治体案件等の大型案件のWebディレクターや中小企業・個人事業主へのWeb全般のアドバイザー、SEO/AIOのコンサルタントとしても活動中。 プロフィールはこちら
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