今回は、WordPressのテーマ内の「functions.php」ファイルを触った直後にサイトが真っ白になり、管理画面にも入れなくなったというご相談です。
今回ご紹介するのは、美容サロンD店様からいただいた、まさにそのパターンのご相談と弊社の対応をご紹介いたします。
ご相談の入り口で伺った状況
最初のお問い合わせメールには、次のような状況が書かれていました。
- 前日に子テーマのfunctions.phpを触っていたら、画面が真っ白になってしまった
- 管理画面にも入れず、サイトは「Forbidden / You don't have permission to access this resource.」の403エラー
- エックスサーバーの自動バックアップ機能で数日前の状態にサイトとデータベースを復元した
- それでも真っ白画面と403エラーのまま回復しない
- 有料でもいいので対応してほしい
エックスサーバーには、サーバー領域のWeb・メールデータとMySQLデータベースをそれぞれ過去14日分保持してくれる自動バックアップ機能が、全プラン標準で備わっています。
復元はサーバーパネルから日付を指定して実行できますので、多くの方が「これで戻せば全部元通り」と安心できる機能ですね。
ただ、今回のケースはこの機能で戻せる範囲を少し超えたところにトラブルの原因が潜んでいました。

診断を始めてから原因にたどり着くまで
お引き受けし、サーバーパネルに入って調査を始めました。
怪しい箇所から一つずつ試していったのですが、最初はなかなか症状が特定できませんでした。
調査を進めるうちに、根本原因は「functions.php」の編集ミスだけではないことが見えてきました。
WordPressの起動時に、そもそもデータベースへの接続そのものが失敗していましのたので、テーマファイルを元に戻したとしても、データベース側の入り口が閉じている限りサイトは絶対に表示されないという状態でした。
お客様に詳しく伺ったところ、トラブルが発生した日にphpMyAdminに入ろうとしてサーバーパネルのMySQL設定からデータベースユーザーのパスワードを変更されていたことが分かりました。
そのあとでエックスサーバーの自動バックアップから以前の日付のデータに戻された、という順序だったことが判明、ここが今回のトラブルのいちばんの落とし穴でした。
なぜバックアップから戻しても直らなかったのか
お客様もバックアップから戻したので全部が元通りになると思われていたのですが、実際にはそうなっていませんでした。
WordPressがデータベースに接続するためには、サイト側の設定ファイルである「wp-config.php」に書かれているパスワードと、サーバー側のMySQLユーザーに実際に設定されているパスワードが一致している必要があります。
今回はこの2か所がズレてしまっていたのです。
「wp-config.php」はサーバー領域のファイルなのでバックアップから日付時点の内容に戻りますが、サーバーパネルから手動で変更したMySQLユーザーのパスワードは、サーバーパネルの「MySQL設定」で管理されているものです。
ファイル単位のバックアップを戻しても連動して元に戻るわけではありません。
結果として、「wp-config.php」には以前のパスワードが書かれているのに、サーバー側のMySQLユーザーは新しいパスワードのまま、という噛み合わせのズレが残っていました。
これがサイト全体が表示されない原因でした。
弊社側で作業を続けていても、おそらく解決できなかったと思います。途中でお客様に確認したからこそ原因がわかったのでした。
復旧作業の具体的な流れ
原因が特定できた後の復旧はすぐです。
- wp-config.phpに書かれたデータベース接続パスワードを、現在のサーバー側の値に書き換え
- データベース接続が回復したことを確認
- サーバー側の公開ディレクトリが別フォルダに変更されていたため、正しいパスへ再設定
- functions.phpのお客様修正箇所の確認
- トップページだけでなく、下層ページすべての表示を確認
- プラグインの動作確認とキャッシュのクリア
ご相談いただいた日の夜には、すべての復旧が完了しました。
この事例から分かること
復旧後、お客様からは「パスワードはバックアップ取得日の状態には戻らないという認識でよろしいでしょうか」というご質問をいただきました。
これはまさに、今回の復旧でいちばん重要なポイントでした。
バックアッププラグインの「All-in-One WP Migration」などでは、そのデータ内に含まれているパスワード情報は元通りに戻ります。
一方、サーバー側で手動変更したMySQLユーザーのログイン情報は、サーバーパネル側でしか設定変更できない領域ですので、ファイル単位のバックアップや復元の流れでは戻らないという認識を持っておく必要があります。
もう一つ、今回のようなトラブルで自己流でさらに触らないというのは、復旧成功率を大きく左右します。
今回のお客様も、phpMyAdminに入るためにデータベースのパスワードを変えたという小さな一手が結果的にトラブルを複雑化させていました。
ただ、お客様からその経緯を正直に教えていただけたからこそ一気に原因にたどり着けました。
ご相談の際には「パスワードを変えた」「プラグインを消した」「.htaccessを書き換えた」といった自分で試した操作を、遠慮なく全部教えていただけるのがいちばんの近道だと思います。お客様からは復旧後には感謝のお言葉もいただきました。
WordPressのトラブル対応は単発の復旧で終わらせるよりも、長期的にサイトを見てくれるパートナーがいることがいちばんの予防策になります。
弊社では月額の保守管理サービスも提供しており、定期的なバックアップとアップデート、不具合時の一次対応までカバーしています。
WordPress保守管理(委託管理)
このサービスは、「持ち家の定期点検・メンテナンス」のようなものです。屋根(サーバーやドメイン)が傷んでいないか、配線(コードやプラグイン)が正常に動いているか、古くなった設備を取り替える(プログラムのアップデート)必要が […]
画面が真っ白、管理画面に入れない、いじっているうちに症状が悪化している、といった状況にお困りの方は、現状のまま触らずにご連絡いただければ復旧の成功率が上がります。
よくあるお問い合わせと回答
よくあるお問い合わせと回答のカテゴリの一覧です。キーワードでも検索できます。
投稿者プロフィール

- 2004年頃の会社員時代からブログ作成を始める。ブログ作成が楽しくなり、そのまま趣味が高じて2006年にホームページ制作で起業、2008年に株式会社ウェブロードを設立。現在は、個人・中小事業者のWordPressサイト制作・改善を中心に、Web業界20年の知識と経験を生かして、自治体案件等の大型案件のWebディレクターや中小企業・個人事業主へのWeb全般のアドバイザー、SEO/AIOのコンサルタントとしても活動中。 プロフィールはこちら
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