既存のHTMLサイトをWordPress化する方法
目次
既存サイトのHTMLのWordPress化で一番オススメの方法

HTMLで運営していたサイトをWordPress化するときに、最も簡単で早いやり方は、受け皿となるWordPressをサーバーに設定し、好きなテーマを選択し、そのテーマに合わせて全体のデザインを調整していく方法です。
この場合、従来運営していた既存サイトと全く同じサイトにはなりませんが、WordPressのメリットを生かすにはこの方法がベストです。
なぜならWordPressを使う一番のメリットは、修正したいところが知識がなくても簡単に修正できるところですので、管理画面から使いやすいテーマを選んで、そのテーマの中でHTMLをWordPressに載せ替えるという方法が良いのです。
この方法が最も作業負担が少なくなり、かつサーバーやPHPの知識なども必要としないため、多くの方にお勧めできる方法だと考えています。
既存の運営にこだわらないこと
多くの方が既存のHTMLサイトをできるだけそのままの形で運用したいとお考えになるかもしれませんが、郷に入れば郷に従えで、WordPressというシステムの枠内に入ったのならば、そこで用意されているテーマの中で運営を考えるようにする方がスマートです。
無理に今までのHTMLサイトのデザインを維持させようとするのではなく、WordPressのテーマにデザインを合わせるようにしてください。そのため、元々のHTMLサイトと全く同じデザインにはならないということは注意してください。
もちろん、HTMLサイトと新たなWordPressサイトをほぼ同じ状態にすることも可能なのですが、そのためにはHTMLのサイトからWordPressのテーマを自作しなければならなくなります。
このWordPressのテーマの自作というのは専門的な知識が必要となり、かなり工数の掛かる作業となりますので初心者の方には全くお勧めできませんので、この方法は考えないでおきましょう。
テーマの自作というのは、テーマの中に入っている「index.php」「archive.php」などのテンプレートを自分で作っていくということです。

知識のある方が作成するのには問題ありませんが、PHPの知識がない方はここを触らないようにテーマのデフォルト状態で使うことがおすすめです。
WordPressにするとスマホ対応できる
およそ2014年頃以前に作られたサイトでは、まだまだレスポンシブ対応がされていない、つまりスマホで見てもパソコンと同じサイトが見えてしまう状態になっていますので、WordPressのに載せ替えるというのは、スマホ対応も一気にできてしまうというメリットがあります。
現在、ユーザーがウェブサイトを閲覧する端末としては、スマートフォンやタブレットがパソコンに変わって圧倒的に多くなっていますので、スマホでどう見えるかが気になる場合は最近のWordPressのテーマを選べばほぼ全てのテーマでレスポンシブ対応がなされていますので心配無用です。
テーマを選ぶ前に、そのテーマのデモサイトなどをあなたのスマートフォンで確認し、自分のコンテンツがそのデモサイトのコンテンツと置き換わった際にどのように見えるかをイメージしてみると良いでしょう。

全体でデザインが決まれば、次に個別ページをどう移行していくかになります。これについてはどれだけのページを持っているかと商品や在庫の登録型のサイト(ページが商品追加により自動生成されるサイト)であるかどうかによって異なります。
合計100ページくらいまでのサイトの場合
HTMLサイトが合計100ページくらいまでであれば、全てのページを手作業でコピーペーストしてWordPressの投稿ページや固定ページに入れて行っても、それほど手間がかかりません。単純にテキストをコピーペーストして投稿ページや固定ページに投入し、写真や画像や図表なども適時WordPressの管理画面から挿入すれば、多くの場合で見栄えのするページが出来上がります。
エクスポートやインポートツールなど細かいことを考えるのは不要です。手作業で調整しながら投稿と固定ページを作りこんでいきましょう。
100ページ位までなら手作業でページ移行 |
商品や在庫の登録型のサイトの場合
この場合は、おそらく買取販売サイトなどのように商品を登録して1商品ずつページが自動生成されるような仕組みを使っています。登録データのエクスポートと新しいWordPressサイトへの登録データのインポートを行うことで、作業効率がぐっと上がります。

一旦エクセルなどに落として全ての商品登録データを修正し、その後正しいデータに直した後で、新サイトに一気にインポートしてページ生成させるというやり方が一番早いです。
データがHTMLサイトからエクスポートできていれば、プラグインを使ってWordPressにインポートできる場合もありますし、データの形式上、WordPressの既存のプラグインではうまくいかない場合は、プログラマーに個別にインポートツールを作ってもらえばそれで問題なく解決できる場合が多いです。
WordPressでは商品登録型のサイトを作る時には「カスタムフィールド」という機能を使います。HTMLサイトからエクスポートした商品データベースをインポートさせる前に、先にデータの項目をWordPress側で用意しておかなければなりません。
その時にHTMLサイトではなかった項目を新しく追加したり、いらなくなった項目を削除したりなどもエクセルなどで作ったデータベース上で修正していくことで、新しいWordPressサイトがいざ稼働した時に、カスタムフィールドを使った商品ページが表示されることになります。
インポートするデータが作れれば、CSVファイルなどで下記プラグインなどを使えば一括してインポートできます。
商品登録型サイトは商品データをカスタムフィールドに一気にインポート |
手作業が困難なほどページ数が多い場合
100ページ程度でしたらコピーペーストで載せ替えはそれほど労力がかからないのですが、数百ページともなってくると何らかのシステム的な方法で移し替えをしなければなりません。手作業でコピーペーストしていくのは現実的ではありません。
その場合、WordPressには「HTMLimport2」というプラグインがあって、このプラグインを使えば、HTMLサイトのページデータをWordPressの投稿ページへ一気に移すことができます。
ただしこのプラグインは直近で2年間ほどバージョンアップがされていないようです。お使いの際には他に使ってトラブルが出た人がいないかなどの情報を、検索して調べて確認してからお使いになることをおすすめします。一時的に使うだけでしたら特に問題はないかと思いますが、念のためです。
プラグインを使うと一律機械的にデータを移行しますので、、移行前のHTML側で統一された法則に従った記述をしていない場合は、HTMLのソースがWordPressに移っても個別ページごとに見ると、様々な不要なタグが取り切れず、付いたままになっています。
余計なタグが付いていない記事で新たに運営していきたい場合は、一つ一つ不要なタグを削除していく必要があります。これが気になるところです。
手作業が難しい場合はプラグインで一括インポート |
まとめ
HtmlをWP化するということは、ここまで書いてきた方法ではデザインリニューアルに近いかもしれません。WordPressのどのテーマを選ぶのかということが肝になってきます。
上記の記事も参考にしていただきながら、最適なテーマを見つけ、WordPressやテーマを極力カスタマイズしないようにし、不具合やトラブルの少ない運営を目指すのが最もWordPressを活用できる方法です。将来のバージョンアップにも不安が最小限になります。
山口 敦
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